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ペンと羽根と、ペンライト

バドミントン歴10年のイエローが、バドミントンに関する様々な情報を中心に発信するブログです。コーチの依頼も受け付けています。

バドミントンのフットワークの構成要素(2) ランニングステップ

アローラ!イエロー(@inahime_poke)です。

バドミントンのフットワーク、何も意識せずとも身についてるよ!って人が多いと思いますが、その構成要素に分けてみると発見があったりするものです。

今回はその第2回としてランニングステップ(running steps)を見ていきます。

ネタ元はいつもどおり、BWFの公式指導マニュアル(“BWF Coaches Manual Level1”)。今回は49-56頁を特に参考にしています。

ランニングステップ(running step)とは

その名の通り、走って動くこと。各ストロークの「アプローチ局面」や「リカバリー局面」で使われます。

前向きに走るように、足を踏み出すステップのこと。

前向きだけでなく、後向きに走ってシャトルを打ちに行くこともある。これも「ランニングステップ」ですね。

ランニングステップの効用

孫引きになってしまうのが不満極まりないんだけど、3m以内の反復移動は横走りの方が速いんだそう*1

反復移動について、距離・速度・走形態の関係を調べた衣笠(筑波大学)は「3m以内の反復移動では”横走り”が速い」と結論した。

引用元:阿部一佳・渡辺雅弘著『バドミントンの指導理論1』26頁、日本バドミントン指導者連盟、2008年。

つまり、言い換えれば「3m以上の移動は前走りの方が速い」ということになる。したがって3m以上の大きな移動にはこのランニングステップが適していると言えます。

バドミントンのコートは、ダブルスのショートサービスラインからバックサービスラインまでが3.88m。ネットからバックバウンダリーラインまでが6.7mです。

したがって、リアコート(コート後方)からフロントコート(コート前方)への動きはこのランニングステップがいいと言えそうです。

「(フォア奥からバック前など)対角線に移動するときに、シャッセやサイドステップだけを使って移動していては間に合わない」ということはなんとなく想像できますよね。前走りのほうが速い。

バドミントンのトラベリング技術として、ランニングステップの占める割合というのがそれなりに多いことがわかると思います。

実際の「ランニングステップ」

というわけで、実際に使われているランニングステップの例を見てみましょう。

よく使われるのは、シャトルを打ちに行く「アプローチ局面」と、シャトルを打ってプレーイングセンターに戻る「リカバリー局面」の2つです。

アプローチ局面

というわけで、2017年全英選手権の女子シングルス決勝(BWF公式配信動画)を見ながら、「アプローチ局面」でのランニングステップを見ていきましょう。画面手前、世界ランキング1位のタイ・ツー・イン選手(台湾)に注目!

スプリットステップで動き出しの準備をしています(スタート局面)。いわゆる「リアクションステップ」ですね。

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画像出典:BWF 公式動画

ここからがアプローチ局面です。タイ・ツー・イン選手は、まず右足を踏み出しています。

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画像出典:BWF 公式動画

続いて、右足を蹴って左足を踏み出している。

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画像出典:BWF 公式動画

そして左足を蹴って、再度右足。

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画像出典:BWF 公式動画

最後にランジを使ってシャトルを打っています(ここは既にヒッティング局面)。

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画像出典:BWF 公式動画

これらを組み合わせると、前走りになっていることがわかるんじゃないでしょうか。

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リカバリー局面

続いては、「リカバリー局面」でのランニングステップを見ていきましょう。画面手前、世界ランキング1位のタイ・ツー・イン選手(台湾)に注目!

ラウンド側からクロスにクリアーを打っています(ヒッティング局面)。

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画像出典:BWF 公式動画

左足で着地(スタート局面)。

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画像出典:BWF 公式動画

続いて右足も着地(スタート局面)。

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画像出典:BWF 公式動画

さて、ここからがいよいよリカバリー局面です。タイ・ツー・イン選手は、右足の着地に続いて、左足を踏み出しています。

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画像出典:BWF 公式動画

そして、それに続けて、右足を踏み出している。

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画像出典:BWF 公式動画

これらを組み合わせると、前走りになってるよね。

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ランニングステップのトレーニングをしよう

これまで説明してきたとおり、ランニングステップは「前走り」のトラベリング技術なので、普通に前走りをやればそれがランニングステップのトレーニングになりますw

というわけで、ステップ走の中に普通の「ダッシュ」を混ぜてみましょう。

「ランニングステップ」は後向きに走るときにも使うので、後向きのダッシュも混ぜたほうがいいかな。

ウォーミング・アップ後、ラケットを握る前に日々取り組んでみましょ!

あわせて確認!

アプローチ局面の動画

リカバリー局面の動画

連続写真のネタ元、タイ・ツー・イン選手の動画

きょうの ぼうけんは ここまで
イエローでした~
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*1:実際に、衣笠のどの研究論文で言われているのか、出典が見当たらない。したがって大変不満は残るものの、衣笠の研究を無批判に受け入れて結論だけをお伝えする形にします。