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ペンと羽根と、ペンライト

バドミントン歴10年のイエローが、バドミントンに関する様々な情報を中心に発信するブログです。コーチの依頼も受け付けています。

【バドミントン】新しい指導方法(スタイル)を見つけた気がした。

羽根(バドミントン) 羽根(バドミントン)-コーチのうわ言

イエローです。

土曜日はジュニアのコーチに行ってきました。

自分のところでやる練習でも公式の対外試合でもなく、「強化練習会」に招待された形でした。

なので、「できる限り自分たちで課題を見つけさせて、自分たちで練習試合に取り組んでもらおう」と決まりました。

 

すると、なんだか指導者側の私にとっても学ぶ点がたくさんあったので、早速書いていこうと思います。

経緯

この日の「強化練習会」は、「いろんな都道府県から集まってきたプレイヤーとひたすら練習試合をやる」という形でした。

だから、「絶対勝たなければならない!」という試合ではなかったわけです。

むしろ「今の自分のレベルを確かめること」と、「今後克服すべき課題をはっきりさせること」に重点に置くことになりました。

 

試合が終わったあと、子供たちはコーチにアドバイスを求めにきます。

いつもだと、コーチ側が「試合を見ていて気になったポイント」を取り上げて、一方的に1分ぐらいアドバイスをすることが多いんですよね。

子供「アドバイスお願いします。」

コーチ「ここが気になったー。○○すればもっとうまくいくようになるよー。あと前から言ってる○○はかなりできるようになってきてるね。」

子供「ありがとうございました。」

 

言ってみれば「トップダウン」のような形というか、「一方的に与えるだけ」になってしまいがちでした。

そこには「子供たちが試合をやってみてどう感じたか」という視点が完全に欠落している。

そこで、今回は「子供たち側で自分の試合を振り返ってもらう」ことをしてもらいました。

すると、意外と見えてくるものはたくさんあったわけです。

 

新しい指導スタイルと、そのメリット

具体的には、こういう形でアドバイスがスタートします。

子供「アドバイスお願いします。」

コーチ「じゃあ、まずは試合を振り返ってみてください。」

 

子供たちに話をしてもらいます。

以下に一例を挙げますが、内容は何でもいいんです。

  • よかったところ
  • 悪かったところ
  • 解決したい課題
  • 反省
  • 感想

コーチが思い描いている正解を子供たちの口から聞きたいんじゃなくて、プレイヤー(子供たち)自身の生の言葉を引き出したい。

 

これによって、今までほとんどなかった話の展開を経験することができました。

以下にいくつか挙げていこうと思いますが、とにかく「これは全然違う!」と思えました。

ギャルゲーで序盤に大きなルート分岐を見つけたようなものです!(その喩えは

 

動機づけができる

今回、試合を振り返る中で、こういうやり取りがたくさん生まれました。

対話1

コーチ「試合を振り返ってください」

子供「相手にずっと攻撃された」

コーチ「なんでずっと攻撃されたんだろう?」

 

対話2

子供「クリアーが甘かったのが良くなかった」

コーチ「コーチが見てもそう思ったな。じゃあ、それができるようになるためには何が必要なんだろう?」

 

対話3

子供「しっかり体を入れる」

コーチ「うんそうやな。じゃあ、しっかり体を入れるためには何が必要なんだろう?」

子供「…」

 

言ってみれば、ソクラテスのような執拗な質問攻めですww

 

子供たちが返答に窮したところで(アポリアに陥ったところで)、こちらから課題解決のために必要な道筋を示します。

この「アポリアに陥る」という過程が重要です。「アポリアに陥る」ことで「自分はこれを知らないんだ」と自覚することができます。

 

知らないことは、知りたがるよね?

 

ましてや自分が一生懸命取り組んでいるバドミントンに関すること。

自分のプレーに関すること!知りたがろうとするはずなんです。

その渇望、その知的好奇心に答える。強烈な「動機づけ」になりえます。

 

子供たちが理解度レベルを把握する

こういう問答をくりかえすことで、子供たちがどの段階で悩んでいるのかを把握することができるのも重要な点です。 

先ほどの例で言えば、子供たちは以下のことを理解できています。

  • 自分の打ったクリアーが甘い
  • クリアーが甘いと相手に攻撃されてしんどい
  • 身体を入れて打てばクリアーが甘くならない

しかし、どうやら以下のことは理解できていないようです。

  • クリアーが甘いのはフットワークに原因がある

したがって、この点を解決するための課題提示をしていく必要があります。

 

ここをしっかり把握していないのに「クリアーが甘いから攻撃されたんやろ!もっとしっかり打てよ!!」といくら言っても意味がない。

子供たちからしたら「そんなんわかってるわ!それをどうしたらええかわからんから困ってんねん!!」って話になります。

 

言ってみれば「診察」と「処方」のようなものです。コーチと子供の対話は「診察」にあたります。ここをおろそかにすると「処方」も的外れなものになってしまいます。

文字にしてみると当たり前に思うかもしれないけれど、こういうことしてる指導者って本当に多いんですよ…。

 

対話を通じて課題を抽出し、その課題解決のための道筋を示す。

今回つかんだ、新しい指導スタイルです。

 

終わりに

一方的なトップダウンによる伝達だけだと、どうしても「根無し草」になってしまいがちです。アドバイスが響かない。

トップダウンとボトムアップとが出会うポイントにこそ、指導者とプレイヤーが解決するために向き合う課題が眠っています。

僕は内向的で親密性を求める人間なので、わりとこういう「1対1でじっくり話す」というのは向いてるのかもしれないなと思いました。

 

こうした対話は事前に正解が用意されないアドリブです。

この日は、子供たちがずっとひそかに悩んできた技術的な疑問を引き出すことができました。

実におもしろい(interesting)です。興奮する。僕の個性を活かせる場を見つけられたような気がしました。

いい手ごたえだったので、今回見つけたこの指導スタイルの良いところと悪いところを探りつつ、深めていければいいな。

 

バドミントンに限らず「指導」に携わる皆さん、この記事読んでどう思ったでしょうか。

よければコメ欄教えてくださいね(≧▽≦)

 

 

きょうの ぼうけんは ここまで

イエローでした~

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